構成文化財

29絵島えしま

淡路島の北端に浮かぶ絵島は、自然が作り出す美しい姿の島で、国生み神話に登場する「おのころ島」伝承地の一つとされています。
この島は、約3,800万~3,500万年前に形成された砂岩層でできており、それが長年の風や波の浸食によって今の姿を作り出しています。砂岩層に生じた割れ目や地層面に沿って地中の鉄分が酸化することによって、茶色から黄色にかけて何段階かの色に変色した褐鉄鉱(かってっこう)が沈着し、美しい縞模様が描き出されています。岩肌には、ところどころに丸い赤褐色の石が見られます。
これらの石は「ノジュール」と呼ばれ、化石や砂粒を核として、その周囲に珪酸や炭酸塩が凝縮・沈殿しながら固まってできたものです。地元では「ナキイシ」とも呼ばれています。
絵島の美しい姿は、多くの歌人の心を動かし、数多くの和歌として今に伝えられています。
『平家物語』には、「福原の新都に在ます人々、名所の月をみんとて、或は源氏の大将の昔の跡をしのびつつ、須磨より明石の浦づたひ、淡路のせとをおしわたり、絵嶋が磯の月を見る」と記されており、絵島が月の名所として知られていたことがわかります。
また、平安時代末期から鎌倉時代に活躍した歌人・西行法師は「千鳥なく 絵島の浦に住む月を 浪にうつしてみる今宵かな」と詠んでおり、その歌が絵島へ渡る橋の入口に建てられた歌碑に刻まれています。

松王丸を弔う宝篋印塔

絵島の頂上に石塔が見えます。「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」と呼ばれるこの塔は、平清盛に仕えた小姓「松王丸」の供養塔であると伝えられています。
伝承によると、平清盛が大輪田泊(おおわだのとまり)(現在の神戸市兵庫区あたりに位置した港)を築く際、工事は困難を極めました。占いによって人柱が必要であると告げられ、多くの人々を集めて人柱にしようとしました。しかし、清盛に仕えていた松王丸という少年は、それはあまりにも忍びないことだと訴え、自ら進んで人柱となり、海に身を沈めました。
その後、無事に港は完成します。その松王丸を供養するために建てられた塔といわれています。

時間があれば

岩楠神社(いわくすじんじゃ)

絵島から国道を渡ると目の前に岩屋城が築かれた標高130mの山があります。西へ回ると城山の北端、崖下の洞窟に伊弉諾尊・伊弉冉尊・蛭子命を祀る岩楠神社が鎮座しています。

住所 淡路市岩屋(恵比須神社内)
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TEL.0799-72-3420(岩屋観光案内所)

指定等の状況 県指定名勝
住所 〒656-2401 兵庫県淡路市岩屋884-4
TEL 0799-64-2520
お問い合わせ 淡路市教育委員会社会教育課
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